環境負荷低減への取り組み

省エネルギーの推進

当社は、エネルギー管理委員会において、省エネルギーに関する新技術導入をはじめ、全社のエネルギー計画の推進を行っています。

また、事業活動全般における環境負荷物質の低減や環境事故·労災防止の徹底をビジョン2030実現のための16のキードライバーの一つとして位置付けて、取り組んでいます。

2022年度は操業増加により、エネルギー利用量は増加しましたが、CO₂排出量の削減に向けた施策として、事業所ごとに省エネルギー目標を設定し、開発や生産工程の改善やエネルギー効率の高い設備の導入など、省エネルギー対策を実施しています。

エネルギー利用量の推移

GHG排出原単位の削減

当社は、2030年に2013年対比でGHG(温室効果ガス)排出原単位50%とすることを目標に掲げ、地球温暖化の原因とされているGHG排出量の削減に向けた取り組みを進めています。

GHG排出原単位の削減目標

[目標達成に向けた取り組み]
  • 使用する電力やLNGの省エネルギー・ロス削減対策
    (LED照明の導入、効率の良い空調機器の導入)
  • エネルギー効率の高い設備・技術の導入
  • 開発・生産効率の改善
  • 再生可能エネルギーの導入拡大

GHG排出量および2013年を100%とした場合のGHG排出原単位推移

水資源の有効利用

当社は、独自の水設備を導入しており、リサイクル水を活用し、水使用量の最小化に努めています。

水利用量、工業排水量の推移

資源の有効活用

貴金属のリサイクル

使用済みの触媒に含まれる貴金属(Pt、Pd、Rh、Ru等)は重要な資源です。当社では、自社に回収精製の施設を有し、廃貴金属触媒に複数の貴金属種、添加元素、あるいは使用中に付着した被毒元素などが含まれる場合でも、適切な分離回収技術により高品質な貴金属を回収し、精製することが可能です。

各金属については、純度99.9%以上の精度で回収を行っています。

  • ルテニウムは塩化ルテニウムとして回収しています。

廃棄物の削減

当社の廃棄物のなかで最も多くを占める排水中の汚泥の削減に向けて、生産工程の見直しや装置・機械の入れ替えなどに取り組んでいます。

産業廃棄物排出量の推移

産業廃棄物の再資源化量およびリサイクル率の推移

化学物質の管理

当社は、社内で扱う化学物質に加え、設計、製造から納入に至るプロセスで使用するすべての原材料および製品に含有される化学物質の管理体制を構築しています。

化学物質関連法令の遵守
当社では、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)」「労働安全衛生法」などの関係法令を踏まえ、「化学物質管理規定」において管理手順を定め、化学物質の適正な管理をしています。
製品含有化学物質の管理
製品に含有される化学物質については、設計・開発段階で、原材料の購買、製造、製品の引渡しの各段階における製品含有化学物質に関する管理基準を明確にし、サプライチェーン全体で適切な管理に取り組んでいます。

サプライチェーン全体で製品含有化学物質の管理を行うには、化学品から変換される「製品・中間体」の含有化学物質を適切に管理することが鍵となります。
当社では、「製品・中間体」に用いる化学品中の化学物質量だけでなく、製造工程における化学物質の量や変化、さらに混入汚染防止などの管理もしています。
また、2022年12月に公開された日本自動車工業会(自工会)の「製品含有化学物質管理ガイドライン」を踏まえた取り組みを開始しています。

サプライチェーンと製品含有化学物質の管理