サステナブルな未来につながる技術

サステナブルな未来のための、
エヌ・イー ケムキャットの挑戦

  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう

触媒は、あらゆる産業で利用されており、
社会の豊かさを支え、環境問題の解決に貢献してきました。

そして、SDGsに代表される社会課題を解決し、持続可能な未来を実現するために、
エヌ・イー ケムキャットは、触媒の新たな可能性に挑戦しています。

特にSDGs目標7項目と関係が深い、エネルギー、環境、医療/食の3つの分野について
“サステナブルな未来につながる”当社の製品・技術の一部をご紹介します。

エネルギー

サステナブルな未来につながる製品・技術

  • 定置式燃料電池(家庭用・工業用)改質触媒(*)
  • 水素バリューチェーン(製造・貯蔵・利用)に使用される触媒
  • その他CO2利活用プロセスに関わる触媒技術
  • 人工光合成に関わる触媒技術 など
  • 自動車用燃料電池電極触媒(*)
  • e-fuel合成に使用される触媒
  • 太陽光利活用プロセスに関わる触媒

(*)現状でも保有する製品

  • エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 気候変動に具体的な対策を

燃料電池触媒

エネルギー利用時にCO2を排出しない「水素エネルギー」の活用は、SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、そして目標13「気候変動に具体的な対策を」への取組みの一つとして世界的に注目されています。

そのような中、当社では、水素エネルギーを利用する「燃料電池向け触媒」の開発・製造に注力しています。燃料電池は、水の電気分解とは逆の「水素と酸素の化学反応」により電気を発生させます。その方式は複数あり、たとえば固体高分子型燃料電池システム(PEFC方式)では、都市ガス等を改質し水素を製造する際に「改質触媒」や「シフト触媒」が使用されます。加えて、都市ガスの付臭剤中の硫黄を除去する「脱硫剤」、CO(一酸化炭素)を除去して出口濃度を低減する「PROX触媒」等も使われています。これらの触媒技術は、すでに家庭用定置式燃料電池として実用化されており、今後、異なる方式を採用する工業用定置式燃料電池への活用が期待されています。

また、燃料電池向け電極触媒も当社にとって重要な事業の一つです。当社の燃料電池向け電極触媒開発の歴史は古く1980年代から取り組んでおり、その技術は既に家庭用定置式燃料電池の電極触媒としても用いられています。さらに、自動車触媒で培った知見と技術を活かしFCV(燃料電池車)向け電極触媒として「コアシェル触媒」の開発を進めてきました。

「コアシェル触媒」とは、核となる“コア”部分と薄皮まんじゅうのように覆う“シェル”部分とで別々の貴金属を用いた触媒で、高い耐久性と性能を維持しながら白金量を大幅に削減することが可能です。同触媒の技術は、2012年に米国R&Dマガジン社による「R&D100アワード」をブルックヘブン国立研究所と当社が共同で受賞し、その後も研究開発を進めています。水素社会実現に不可欠と言われるFCVの普及に向け、コアシェル触媒は今後ますます需要が高まると予想されています。

その他にも、e-fuel合成や人工光合成など新たなエネルギー分野における触媒活用の可能性が広がっており、当社では持続可能な未来に向けた新たな製品・技術の開発に努めています。

環境

サステナブルな未来につながる製品・技術

  • 工場等定置式排ガス浄化処理触媒(*)
  • 海洋プラスティックゴミの利活用に関わる触媒技術
  • 排水処理用触媒(*)
  • 浄水プロセスにおける吸着除去・処理剤(*) など

(*)現状でも保有する製品

  • 安全な水とトイレを世界中に
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう

自動車触媒・環境触媒

私たちエヌ・イー ケムキャットは、設立以来、事業を通じ環境問題の解決に取り組んできました。主力事業である「自動車触媒」は、自動車から排気ガスとして大気中に放出される有害物質を無害化し、大気をクリーンにする働きをしています。具体的には、ガソリン車向け触媒では排気ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)といった3つの有害物質を、ディーゼル車向け触媒ではさらにPM(粒子状物質)を加えた4つの有害物質を無害化しています。

ハニカム型の触媒を国内で初めて販売した当社は、現在では唯一、乗用車の国内主要メーカー8社のすべてに自動車触媒を提供するメーカーとして、業界をリードすると同時に、同ハニカム型触媒を世界で初めて製造したBASFグループ(エンゲルハルド社)との連携により、海外への展開にも力を入れ、国際的に環境汚染の防止に貢献しています。

私たちは自動車メーカーとともに自動車触媒の性能の向上に取り組み、日本ではこの約20年間に排気ガス中の有害物質の放出が1%以下にまで低減しています。このように進歩を遂げてきた技術力は、「自動車触媒」にとどまらず、「環境触媒」として工場排気に含まれるHCやCOを無害化する技術の発展にも寄与しています。

また、排気だけでなく、工場施設からの排水を浄化する「排水用触媒」や、臭気を除去する「吸着・除去処理剤」など、排出される物質に応じた最適な触媒を提供することで環境浄化に取り組み、SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」や目標14、15の「海や陸の豊かさを守ろう」などの社会課題の解決にも貢献しています。

海洋プラスティック問題など環境問題も複雑化しており、その解決のため、触媒は今後さらに重要な役割を果たせると考えています。私たちエヌ・イー ケムキャットは持続可能な地球環境の実現に向けての取組みを進めていきます。

医療 / 食

サステナブルな未来につながる製品・技術

  • 医薬合成用触媒(*)
  • 食品保存プロセスに関わる触媒技術(*)
  • 殺菌・抗菌活性を示す触媒
  • 農薬・肥料合成用触媒(*) など

(*)現状でも保有する製品

  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を

ファインケミカル触媒(化学触媒)

SDGs目標2「飢餓をゼロに」、目標3「すべての人に健康と福祉を」とも、当社は深く関わっています。

たとえば、健康を支える医薬品、農業生産力を向上させる農薬や肥料は、有機合成反応を何度も経て製造されますが、その「酸化」、「還元」、「カップリング」等の様々な有機合成反応を実施する上で、触媒は不可欠な存在です。

当社では、医薬品や農薬などの製造に使用する「ファインケミカル触媒」として、水素化反応を活性化しながらハロゲンの脱離を抑制する触媒や、高温や強塩基などの環境を要さずに化学合成が可能な「クロスカップリング反応用触媒」など、高機能な触媒を開発し提供しています。

今後も、「飢餓をゼロに」、「すべての人に健康と福祉を」というSDGs目標の達成に向けて、感染症対策としての殺菌・抗菌活性を示す触媒や、フードロス防止に貢献する食品保存プロセスのための触媒などの新たな可能性にも挑戦していきます。